マンションの物件紹介からリフォーム工事まで K様宅の場合

メディアデザイン界で活躍されているK様からのご用命によりマンション購入物件選定から始まり、候補物件の安全性や評価を重ねるうちリフォームの話まで及び、その設計から監修まで当社にお任せただくことになりました。

2_230127_1.jpg■プロジェクトメンバー
 (左から)工事課1G 野本 大, 工事部長 植田 秀, プロパティマネジメント2課 藤井 俊

住まいの理想像をお聞かせください

藤井:私は物件紹介を担当しました。オーナー様からお預かりしたお部屋に入居者様を紹介するのはもちろん、お部屋を探してる方の理想の住まいを探すお手伝いをしています。
K様は、不動産の購入にあたって資産性を重視しつつ、重厚感がありながらもスタイリッシュな住まいを求めていらっしゃいました。
当社が得意とするタワーマンションはもちろん、低層の環境重視のマンション、駅至近のマンション、フルリフォームが必要なマンション等、多様な物件を比較検討いただきました。
最終的には、内装や間取り等はごく一般的な物件に落ち着き、リフォームはお客様と長いお付き合いのある建設会社にて施工をするとのことでしたが、イメージ伝達など仲介役として当社の工事部に担当いただきバトンをお渡ししました。

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4_230127_2.jpg<室内には明るい陽射しが降り注ぐ>

リフォームは既存設備をどう生かすかが要です

野本:私は施工業者との調整を担当しました。K様はメディアデザインを手掛けていることもあり、デザイン性の高いディテールやアイデアを豊富にお持ちでした。
初回打合せの際は、その豊富なアイデアをどう一つの箱に納めていくのか大きな課題だと感じました。
マンションの専有部リフォームは、まず建物のフレームである構造、断熱、防水、及び電気、給排水、空調、防災などの設備がどうなっているのか調査し、できることできないことを把握することから始まります。今ある設備をきちんと把握することはリフォームに欠かせない作業なのです。
植田:私は工事部の責任者をさせていただいてますが、今回はデザインも担当しました。
新築と違いリフォームの場合、現状の空間をとことん理解した上で「活かす対象」を探すことから始めます。活かす対象が見つかったら、出来る事、出来にくい事、出来ない事を整理した上でK様と打合せを重ね、イメージを固めていきました。
条件が概ね並んだら、次はお客様のライフスタイルににどう当てはめていくかをとことん悩みます。
K様は、好き嫌いをハッキリ表現して下さり、判断がとても早いので、打合せは楽しくもありプレッシャーでもありました。
リフォームに限らず、お仕事をお任せいただいた方には意見をはっきり述べていただくことで、こちらも軌道修正がしやすくなります。逆にこちらもできないことはできないとお断りします。こうしたやり取りを繰り返すことでお互いの信頼関係が築かれていきました。
お互いのアイデアを出し合いつつ、引っ込めつつ、出来る事とやりたい事を洗練していった最終結果、3LDK 80㎡の中で小刻みにされた間取りを全て取り払い一室化させてしまう、K様ならではの発想の完成形に辿り着くことができました。

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6_230127_2.jpg<壁を取り払う大胆なプランにより広々した空間が誕生>

一体化された空間の中にこだわりが詰まっています

植田:今回のデザインで一番意識したのは、一つの機能に縛られず開放された空間を演出するということでした。天井の凹凸もスッキリとさせ部屋を広く見せることと、隅々まで光が行きわたることにこだわりました。K様が自ら調達したこだわりのファニチャーを際立たせるため、内部はシンプルに仕上げることを意識しました。
天井に間接照明を仕込むことで温かい雰囲気を演出することとともに小窓をリズミカルに配置するなどの小さな遊びも取り入れ、毎日過ごしても飽きの来ない空間に仕上がったと思います。
野本:建具の色はK様の思いの詰まったゴールド色を採用。上品な高級感を演出しています。
当社は、六本木ヒルズのレジデンス棟の部屋のリフォームも手掛けていますので、常日頃からテクスチャの情報収集には余念がありません。
今回もお客様に満足いただけるテクスチャを提案させていただけたと思います。

7_230127_2.jpg<扉色はK様の思いがこもったゴールド>

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森ビルグループのノウハウを生かし理想を現実に

野本:マンションのリフォームというと、とかくデザイン性に優れたデザイン会社に注目が集まりがちですが、引き渡しまでにはいくつものハードルが控えていますので、様々な法規の専門性や調整力も重要です。
単純に壁を取り払ったり設置をすることはできず、法規を把握した上で設計をしなくてはいけません。後手後手で設備の移設、増設が発生すると予算オーバーにもつながってしまいます。
他にも管理組合やその運営代行している管理会社との調整や、近隣住民への騒音、異臭への配慮などあげればきりがありません。
藤井:管理組合の運営代行も受託している当社であれば、物件探しの入口から購入、現住まいの売却、新居リフォーム迄、一連の流れを細かい調整まで含めお任せいただけると自負しています。
植田:既に存在する空間をどう活かして、どう変わらせるか。常に「森ビルらしさ」を発揮することを意識していますが、当社ではそのノウハウを生かし、お客様の理想を実現するお手伝いをさせていただきます。
今回も日々、完成に近づく空間をK様が喜びながらご覧になられていた姿が印象的でした。
計画時の図面やアイデアを評価していただき、リフォーム工事までお任せいただいたことも私共の喜びですが、現実として完成したものに満足していただかないと私達も真の喜びを感じられません。
我々は5年経っても、10年経っても色あせない気に入っていただける空間づくりを心掛けています。
「不動産」と「建築」この2つの分野を一気通貫で手掛けられるからこそのノウハウが当社の強みになっています。この強みを活かして、お客様の多様な要望を受け止めながら理想の実現のお手伝いをしてまいりますので、なんなりとご相談ください。

ご依頼主K様のコメント

購入検討時には、地形的観点からハザードマップを使った地域冠水の話や、構造図を使った建物の説明があり、他に相談した不動産会社ではなかったアドバイスをいただいたことに感動しました。
建物に関わる事をワンストップで対応している会社だからこそ、様々な相談に乗ってもらえて安心出来ましたし、とにかく楽しく進める事が出来ました。